長い年月。
あの日からリアに出会うまでの日々
私は必死に橋渡しの事だけで生きてきた。
他に何も望まず
人のためだけに生きると決めて。
あのときから。
私は裕福とは言わないけど良い両親の元に生まれたと思う。
あんな運命を背負わされたけど…。
始めてそれを知ったのはあの事件の前。
父、クラース・ヴァン・シュタイン
母、リノア・ヴァン・シュタイン
月に2回くらいはあの廃教会で死人を相手に話したり
迷っている子たちをしっかり迷わないように導いたり…。
だけどあれは不要だった…。
なぜ…。
誰がそんな事を。
あの日。
うちに入った泥棒は黒い服だったとしか覚えていない。
それ以外には…。
けど、どうして自分だけが生きているのか分からない。
目が合ったのは覚えてる。
両親を殺され、あいつは私を見てた。
なのに殺さないで去って行った。
目的はなんだったの…。
もうその答えは一生見つけられない気がする。
あの時のものは全て燃やしてしまった。
きっとあの時いた奴が橋渡しなんていう嘘のお祭りを作ったんだ。
ノエルは新しい目的を持った。
親の敵を打つ。
しかし、手がかりなんて今更なにもない。
いつになるかわからないけどきっとその時が来る。
私はきっと自分の手で運命から離脱する。