君は誰?

私はアクア…。
もう一人の貴女…。



夢…。
いや…確かにいる…。
私の中に魔物が…。


アーリンさんはこの事を知っていた!?
だけどそれが何を…。


私は貴女の本当の心。
貴女が心の奥底に閉じ込めた思い。

閉じ込めた思い?
私が何を…。

そう、本当の気持ち。
嫌な事全部閉じ込めた気持ち。
けど、もうそれも無理みたい。
全部壊れちゃう。





「ノエル、大丈夫?
しっかりして。」

ゆっさゆっさされているのは私…。

「…。」

目を開けるとリアがずっと私を揺すっている。
だけど、それよりも重要な事を思い出していた。

「リア…全部分かったの。」

思い出した割には冷静だ。
なんのつらさもない。

「ん?」

「私の親ってひどい奴だったんだ。
だから私が殺した。」

「!?」

「さっき思い出したんだ、何もかも。」

良い思い出しかなかったのはただ消していただけ。
本当は悪い思い出ばっかりだったんだ。
知らなかった。

けど、全部分かってすっきりした。
私だけが生き残っていたのも当然だ。

私が犯人だったんだ。





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