天国への扉を探して3日。
何の手がかりも無い。

「ノエル〜お腹減った〜。」

「…。」

日に日に我侭度がアップするリアはほっとこう。

「てかさ〜アーリンから聞いたんだったらアーリンに聞いたら
教えてくれるんじゃないの?
探すっていっても簡単に入れるとこにあったら皆天国行っちゃえるし。」

空を手で掴むかのようにリアは高く腕を上げて握り締めながら言った。

それもそうだけど、あの時教えてくれなかったのは自分で見つけろって事?
だけど、どうやって…。
ふと見るとぴーちゃんがいるが…。

「!?」

なんでまだひよこのまま?

じーっと見ると何か言いたそうにも見える。
そーっと触ろうとした時だった。

光と共に強い風が吹き、扉が現れた。

「どういうこと!?」

私は叫んでしまった。

「!?」

リアもいつの間にか驚いて私の横まで飛んできた。

「どうなってるの?」

「さあ…。
ぴーちゃんに触ったら急に扉が。」

扉は完全に開いているが消え掛けている。

「どうするの?」

「どうするって言っても…。」

考えている暇はない。

「早くしないと…。」

「だってこれが天国かなんて分からないし。」

リアは私の手を引っ張って全速力でその扉の向こう側へ駆け抜けた。



「まったく。
一歩遅かったら入れなかったじゃん。」

ぎりぎりのところでなんとか入れたと安心するリアに
ノエルは複雑な気持ちになっていた。

「あのね〜天国なのかも分からないのに入っちゃ…。」

周りを見たノエルは言葉を失った。

なんという光景だろう。
絵に描いたような天国らしい光景が
どこまでも続いているではないか。

「ほ〜ら。」

勝ち誇ったかのような態度…。
無意識にその頭へげんこつが飛んだのは言うまでも無い。


「で、どうするの?」

そうだった。

「うーん。」

どれだけ遠くまで見たって同じ景色。
何かあるわけでもない…。
と、思ったけど小さく人らしきものがちらほらと見える。

「とりあえずあそこ?
行ってみようか。」

リアに任せて付いていく事にした。


第02話〜Aqua〜


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