「生身の人間!?」
リアとノエルがそこへ着いてすぐに
その気配を見つけたのはパーム。
その姿はまさに天使。
真っ白なもこもこした服装に大きな羽がある。
「大変だ…人間が攻めてきたのか。」
パームは急いで二人の後を追う。
何も知らないリアとノエルがゆっくりと人がいる方へ
向かっているとその向かってくる異様な気配に気が付く。
「なんで…天国じゃないの?
殺気だよね…。」
「しかも、やばい…。」
その気配だけで伝わってくるのは今までにないほど強い力を感じた。
それでも逃げ場はない。
さっき入ってきた扉もとっくに閉じてしまっている。
「どうしよう?」
「まともにしたって勝てそうに無い…。」
二人は戸惑っているとあっという間にパームがやってくる。
「ありゃ、女の子供が二人だけ…。
結構強そうな気配がしたんだけどな。」
現れたその格好に驚く二人にパームが話を続ける。
「どうやって入ってきたのか知らないけど
侵入者は迷わず排除するのがここのやり方なんでね。」
そういうと長い槍をリアへ向けて突進してくる。
リアは瞬時にリバースと入れ替わりそれをしのいだ。
「リア!?」
「…なるほど。
そういうことか。
さっき感じたのはその中にいる奴の殺気だな。」
「ほう。
入れ替わったのが分かるなんてさすが天使様だな。」
漆黒に光りだす刀。
「やはり天界に来たのはそういう事か。」
「はあ?」
「とぼけても無駄だ。
覚悟しろ、邪悪な者たちよ。」
会話を断ち再び接近してくるパームに
リバースは今までにない緊張感を持っていた。
それから幾度か交わったが全然本気じゃないパームに対して
リバースは息切れし始めた。
「あっけないな。
ここへ来るなら後50年は特訓した方が良いな。」
そして、パームが迷わずとどめを刺しに来た。
「やめてーっ。」
その時、ノエルの中にいたそれが目覚めてしまった。
そいつは一瞬でパームの背後へと回りこみ
そのまま氷の刃で貼り付けにすると
リバースがここぞとばかりに直接パームを切り裂いた。
パームは瞬間移動でもしたのかその場から消えてしまい
ノエルも気絶してしまった。
「今のは…。」
呟きながらリバースもリアと入れ替わる。
第03話〜真実〜